日本電気(NEC)
(日本電気は途中から日本電気ホームエレクトロニクスと別れたりしましたが、 ここでは一括して取り扱っています。)
言わずと知れた、日本パソコン界の最大手企業です。
パソコンの前は民生向けには家電製品やオーディオ機器を製造販売していましたが、他のトップ企業(日立や東芝など)と比べるとやや劣勢と言わざるをえませんでした。しかしながら、PC-8001の成功を皮切りに、PC-8801シリーズ、PC-9801シリーズと順調に売り上げを延ばし、パソコンが普及するに連れて、シェア第1位の一流企業となってきました。
ところがDOS/V機の普及に伴い、次第にNEC独自の98系統機は勢力を弱め、1998年、NEC はついにDOS/V互換路線に転向しました(NECはNXマシンと呼んで、DOS/V互換とは言いませんでしたが)。
現在では、富士通その他と並ぶ、単なるDOS/V機メーカです(一般ユーザから見ればですが)。
(2004/7/23)
所有機種
PC-2001
PC-6001
PC-6001mk2
PC-6001mk2SR
PC-6601
PC-8001
PC-8001mk2
PC-8001mk2SR
PC-8201
PC-8801
PC-8801mk2
PC-8801mk2SR
PC-8801mk2FR
PC-8801mk2MR
PC-8801FH
PC-8801MH
PC-8801FA
PC-8801MA
PC-8801MA2
PC-8801FE
PC-8801MC2
PC-88VA3
PC-9801
PC-9801E
PC-9801F2
PC-9801M2
PC-9801VM2
PC-9801RX21
PC-9801DX2
PC-9801BX
PC-9801UV11
PC-9801CV21
PC-9801ES2
PC-9801NS/L
PC-98LT
PC-98HA
PC-98DO
PC-98DO+
PC-98XL
PC-9801RL5
PC-100m30
PC-H98 model80
PC-6001
仕様
CPU : Z80A相当(4Mhz)
ROM : 16KB (max 32KB)
RAM : 16KB (max 32KB)
TEXT : 32x16,16x16
GRAPHICS : 256x128,128x128,...
SOUND : PSG 3 tone
I/F : VIDEO,RF,PRINTER,CMT,SOUNT,I/O-BUS,JoyStick*2,(RS-232C option)
OPTION : ROM/RAMカートリッジ、拡張ユニット、拡張BASIC、5'1Dディスクドライブ、音声カートリッジ、タッチパネル、など
OS : N60-BASIC (MS-BASIC base)
私が12歳の時に初めて手にしたパソコンです。
当時は「パピコン」の愛称が付いていました。ベタベタです。
「じゃんけんぽん、カセットぽん」の宣伝もあったような?
(PC-6001じゃなかったかも)
ちょうどPC-8001のあと、
上位(ビジネス用)のPC-8801、下位(家庭用)のPC-6001として、
NECがパソコン普及の多角化を図っている次期の製品でした。
しかしこういった下向き(機能を絞った低価格)の機種は、
ほかの多くの例(IBM Jxなど)が示すように大概長続きしないもので、
後にmk2, mk2SRなどを出したものの、 結局は消えてゆきました。残念。
機能的には、ソフトをROMカートリッジで供給(しようと)するなど、
見るべき点もあるのですが、他の多くの機種と同様に、
ローコスト化のしわ寄せがキーボードにきており、
一般的なタイプライター型と比して、操作性にかなり難がありました。
私の所有する機体では、
ROM/RAMカートリッジによるメモリ増設はもちろんのこと、
拡張ユニットと拡張BASICを装備し、5'FDD(1D)をつないで、
フロッピーディスクシステムとしていました。
さらに、RS-232Cユニットも内蔵したほか、
後継のPC-6001mk2や6601とほぼ同等の音声機能を実現する、
音声カートリッジも搭載させました。
また、プリンターにはグラフも書けるようにと、
ロール紙プロッタ型のPC-6022を購入しましたが、これは後に、
リスト印字の遅さに非常に後悔したのを覚えています。
さらに普通の機器購入では飽きたらず、さまざまな改造も施しました。
まず、(当時)はやりのキーボード分離型とするため、
キーボードと基盤の間をつないでいるフラットケーブルを、
何のノイズ対策もせず(無謀)そのまま延長しました。
また、3和音が濁るのを防ぐため、別途アンプを2つ追加して、
3スピーカーシステムとしました。
しかしこれらの改造は、所詮中学生レベル。
配線をよってセロテープで絶縁しただけなので、すでにぼろぼろ。
怖くて電源を入れられません(^^;;)。
しかし、後にネットで状態の良いPC-6001を入手できましたので、
現在はそちらに置き換えています。(一安心)
(2004/7/23)
PC-6601
機能(うろ覚え(^^;))
CPU : Z80A相当(4MHz)
SOUND : PSG-3tone, Song-Voice
FDD : 3.5'1D x 1 (max 2)
OTHER : 漢字表示可能
OS : N60m-BASIC
OPTION : SuperInpose
PC-6001の後継機にPC-6001mk2がありますが、これに3.5'FDD(1D)を
1台内蔵し、音声発生機能に音階機能を加えたのが、このPC-6601です。
PC-6001mk2およびPC-6601共通の特徴としては、
何といっても音声発生機能でしょう。
BASICのPLAY文と同じ要領で、好きな言葉を喋らすことが出来るのは、
当時としては(今でもか?)非常に画期的でした。
しかし、実際の発音は非常に不明瞭で、今聞くとかなり笑えます。
よってこの機能で他機種の追随を受けることはほとんどありませんでした
(MZ-1500など少数がオプションを用意したぐらい)。
PC-6601では、さらに音階を与える機能があり、
「歌うパソコン」などと宣伝を打っていたのですが、
聞くに堪えのは想像に難くありませんね。
このほかSHARPのX1で有名になったスーパーインポーズ機能や、
当時一種のステータスであった漢字表示なども実現し、
当時としては非常に多機能なマシンでした。
しかし、肝心のグラフィック機能は、まだ他のライバル機に比べると貧弱で、
ゲーム作成にも困難があって、人気は低迷しました(たぶん)。
動作モードは、互換性維持のための各種N60-BASICのほか、
上記の多機能を実現するために新たに開発されたN60m-BASICを追加。
これが結構複雑で、混乱の元だったかも。
私が所有するPC-6601ですが、
1台目は弟の知人より譲って頂いたものでした。
しかしながら、もらってくるなり不動品となってしまい、
しばらく棚の上に放置されていました。
症状としては、電源を入れても全く反応無く、電源LEDも光らなかったので、
おそらく電源関係だろうと思っていました。
後日、思い立って本格的な修理を敢行し、試行錯誤の末、電源の
バイパスコンデンサの劣化を発見しました(ショート状態になっていた)。
これを処理(とりあえず外す)ことで無事復活させることが出来ました。
(2004/7/23)
PC-8001
これまた非常に有名な、というか、
日本のパソコン創世紀を代表するマシンといえるでしょう。
発売後、瞬く間に日本中のマイコンマニア(パソコンという
言葉はまだ無い)に浸透し、多くの追随機種を生みました
(代表的なところでは、富士通のFM-8、東芝のPASOPIAなどがあげられます)。
いわゆるキーボード一体型、
すなわちディスプレイと補助記憶装置のみを外部に置く形態は、
国内ではPC-8001が最初ではなかったかと記憶しています。
また、パソコンソフトという事業が成り立つようになったのも、
このPC-8001のころからだったと思います。
このパソコンの機能については、何も言いますまい。
なにしろこれが当時の基準になったのですから。
私の所には2台のPC-8001があり、
一方は5'1Dのフロッピーディスクドライブつきです。
後に当時の純正プリンターPC-8023Cも購入し、当時の純正モニタと併せて
現在フルセット状態です。ただし、もうずいぶん動作確認をしていないので、
今でも稼働するかはちょっと怪しいですが・・・
(2004/7/23)
PC-8001mk2SR
PC-8001シリーズの3代目です。640x200ドットカラーグラフィックスや
FM音源搭載など、機能的にかなりアップしたにもかかわらず、
既にライバル機種がこれらの機能を装備して久しかったため、
あまりパッとした売行きは示しませんでした。
というより、このころすでに、
ホビー用途もPC-8801シリーズに移行しはじめていたため、
その存在意義が薄れていたことが、敗因であったと思われます。
しかしながら、その筐体の洗練されたデザインから、
個人的にはかなり気に入っており、
新古品を手に入れた時は非常に嬉しかったことを覚えています。
ところが購入時、さっそくそのFM音源の威力を試そうと、
PC-6001で組んだ音楽演奏プログラムを移植したところ、
PLAY文ごとに演奏がとぎれてしまいます。どうやらFM音源の制御ために、
MMLから演奏データへの変換がかなりの負荷になっているようで、
ちょっと複雑な演奏をさせると、
すぐに処理が間に合わなくなってしまうようです。
これはまいりました。もはや8ビットでは限界だったのでしょうか。
ちなみに以前、
専用FDDも持っていないないうちからDiskBasicを手に入れてしまい、
数年間死蔵。
のちFDDを入手し、使える様になりました。
しかし、メモリが減るし、セットアップも面倒だし、
対応ソフトはないし・・・やっぱりお蔵入り?
(2004/7/23)
PC-8201
NECが初めて作ったハンドヘルドコンピュータです。
(PCシリーズではそうだったと思うのですが・・・
PC-2001の方が先でしたっけ?)
大きさはほぼA4サイズ、厚さは4〜6cmほど。
エプソンのHC-20の成功を見て作成されたと思われるマシンです。
実際その作りはHC-20をかなり意識しているようで、キーボードはフル規格、
使用頻度に低い補助記憶装置やプリンターなどは外付けとして、
画面をHC-20よりも広くしています。
もとよりホビーマシンとしてはほとんど注目されませんでしたが、
画面一体のコンパクトサイズながら各種インターフェース
(FDDやバーコードリーダなどまで!)を備えており、
各種実用分野ではかなり活躍した模様。
所有マシンも、一つは実験装置の制御に使われていたらしいし、
もう一つは企業で制御用に死蔵されていたものを譲っていただいたもの。
探せばまだあるかもしれませんね。
(2004/7/23)
主な仕様
CPU : 80C85 (Z80互換のCMOS版・・・だったと思います)
クロック : 2.4MHz
メモリ : RAM16KB, ROM32KB (いずれも標準値)
画面 : モノクロ液晶40桁8行 (240x64ドット)
電源 : 単3乾電池4本、アルカリで18時間駆動
言語 : N82-BASIC (N-BASIC近似)
写真集へ
PC-8801MA2
NECのPC-8801シリーズの最後期に位置するマシン。
MC2は縦置きが標準でアミューズメント色が非常に強かったことを考えれば、
最後の正統派8801といえるでしょう。私のPC-8801用ソフト評価用マシン。
(2004/7/23)
PC-98HA
NECが初めて作ったサブノートパソコン。愛称は「HANDY98」。
A5サイズで重さ1.1Kg。バッテリーは標準で7時間駆動。
単3電池ケースを増設してさらに8時間の追加動作が可能。
とにかく携帯性に関してはすばらしいものがありました。
しかし、PC-98LT互換であったため、
通常の98シリーズのソフトウェアのほとんどが動作せず、
あまり売れなかったようです。
私はこの98HAを、未開封中古で購入し、
長期にわたって(大学在学期間の一部、約6年間)
携帯テキスト入力マシンとして活用しました。
特に、単3電池が使えるところが非常に重宝したのを覚えています。
しかし、更なる使いやすさをと、電源系をいじったのが運のつき。
充電池制御部分が損傷しました。現在、ACアダプターなしでは動作できず、
もはや携帯マシンではなくなっています。
その後、新たにマシンを譲っていただいたのですが、これも再び故障。
現在はいずれも第一線を退き、厳重に保管しています。
なお、下の写真で画面に出ている黒い斑点は、
誤って落下させたときにできてしまったもの・・・(泣)。
(2004/7/23)
PC-100
かなり特徴的なアーキテクチャを持つマシン。
NECのパソコンで初めてマウスを標準装備し、GUIを大々的に取り入れるなど、
Machintoshに通じる思想を持ちます。しかし成功しなかったのは、
これが京セラのOEMであり、NEC自身がこのような設計思想に
将来性を見出していなかったためかもしれません。
そういった意味では、実に惜しいと言えるマシンです。
(2004/7/23)
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